考え過ぎなけりゃ済む

困った。もし妻に俺が浮気中とバレれば、きっと怒り心頭。絶対許されぬであろう。嗚呼、どういう訳だろう。

「大丈夫。だって、交流手段はラインよ?見られさえしなけりゃ奥様、気付く筈ねーわ」うーむ。

「今や珍しくありません。大丈夫、もっとどっしり構えて頂戴」とは言うがねぇ、妻子ある身じゃ、不安にもなる。

「んな事を、終えた相手へいう台詞?」すまん、勢いでつい。「若いわね」そうか?「ええ」なあ。「何?」もし、俺が離婚に陥りゃ、養ってくれるか?

「私が?」うむ。「ひもに?」ぐっ、表現はあれだが、そーゆー状況。「働き続けるんでしょ?」ま、定年にゃ早いし。

「問題ねーわよ。いつでも我が家へ」夜眠れぬ。「小心者」臆病は自覚してるさ、けど不安も尽きぬ。

「大丈夫よ、多分」全然安心出来ねー。「うじうじ、男らしくねーわぁ」すまぬ、昔よりこーゆー気質さ。「考え過ぎなけりゃいーさ」